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日本人が気づいてない日本の魅力を発信するブログです

日本の年賀状文化の不思議、来日30年の中国出身の主婦がまとめてみた 

おはようございます。日本在住30年で国際結婚したシーです。

 

1日にいっぱい年賀状が届きましたでしょうか?

 

毎年、1月1日になると、輪ゴムでまとめられた年賀状束となってポストに投函されます。

 

日本に住んで30年近くなる今も、毎年の1日になると、すごいなぁと感心してしまうほどです。

 

どこかすごい?と聞く人がいるかもしれません。

 

日本人なら、見慣れてる光景で、当たり前の事だと思いますが、外国人目線でそのすごさを話してみたいと思います。

 

 

 

不思議1、毎年の1月1日に投函される

 

新年の挨拶がしっかりとその年の元旦に届ける事はすごいです。

 

1月1日に纏めて届くという事は自分、相手だけでは成り立ちません。

三者の郵便局が動いてくれないと意味がありません。

 

新年の挨拶を相手に届けたいという気持ちはだれでもあります。1日でも、2日でも、3日でも遅くはないはずなのに、12月25日までに投函しとけば、日本の郵便局がしっかりと1月1日に届くようにしてくれるので、このサービスが素晴らしいです。

 

中国なら、指定日に届けたいなら、自分で日にちを計算しないといけません。日数を計算して、それに間に合うように投函するしかありません。

 

年末年始なので、郵便局が休みになったり、混みあったり、日にちがずれる事もしばしばあります。何かあってもおかしくない時期ですので、クレームを言えません。そもそも、クレームを言っても聞いてくれません(笑)

 

不思議2、年賀状にもマナーがある

日本の年賀状は官製ハガキで、書き方、投函タイミングまで、決まりがあります。

 

1、賀詞は赤字でOKだが、文章はNGです。

2、賀詞は大きめに書く、本文、年号、一言添え書き  などルールがあります。

3、家族ぐるみでお付き合いがある場合は連名での記載必要があります。

4、句読点がつけません。

などのマナーがあります。

一見めんどくさいと思いますが、たくさんのテンプレートがあります。

 

テンプレートに写真を入れったり、手書きの一言を書き入れたり、オリジナルの年賀状が完成します。

 

中国も、年賀状はありますが、出すタイミング、書き方の決まりがありません。

 

それと、官製ハガキの通信面は全部デザインで埋め尽くされてるので、自分で弄る事はできません。

 

自分でオリジナル年賀状を作りたいなら、市販で買うしかありません。

 

日本のように年賀状を買い、テンプレートを使い、写真を載せ、印刷する、というやり方はそもそも中国では存在しません。

 

不思議3、書き損じ年賀状、残りの年賀状も交換可能

 

書き損じ年賀状はだったの5円で交換できます。本当に素晴らしいサービスと思ってるのは私だけでしょうか?

 

私はよく書き間違えたり、ミス刷りしてしまいます。交換できるので、本当に気が楽です。

 

交換可能というサービスは中国ではありません。

 

当たり前ですよね。だって、自分が間違えたのに、郵便局で交換してくれる事は、本当に素晴らしいサービスです。普通の国では考えられない事です。外国、せめて中国ではありえない事です。

 

中国では、商品が悪くてもなかなか交換してもらえないのに、自分が書き間違えた物を交換してもらうなんで、あり得ない話です。

 

ミス刷りの為に、多めに買っておいて、残ってしまったら、5円の手数料はかかりますが、切手やハガキに交換してもらえます。便利で素晴らしいサービスです。

 

不思議4、年賀状サイズが統一してる

 

日本の年賀状はハガキサイズで統一しています。

 

中国の年賀状はハガキもありますが、二つ折の物もあります。日本のバースデーカードのようなイメージです。

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不思議5、喪中はがき

 

喪中はがきとは?親族に不幸があり、喪中なので「年賀状」をご遠慮する旨のご挨拶状です。遅くとも12月の上旬までに送付するのが一般的なマナーです。

 

 現在ではほとんど当たり前のように行っている喪中はがきですが、それほど古い由来の風習ではありません。「喪」や「忌」という言葉は、先祖を大切にする教えを説いた儒教に基づくもので,本来は近親者が無くなった際に一定期間喪服を着用して故人の冥福を祈り、慎ましく生活を送ることをいい、「喪中」は、喪に服する期間をさします。
 「喪中はがき」は年賀状の欠礼の挨拶状です。「喪中はがき」の風習は、郵便で年始の挨拶を行う「年賀状」自体が風習として定着した明治15年頃より後に生まれた風習です。もともとこの時代の「喪中はがき」は、皇室の大喪に対し官吏などが出したものでした。それが次第に皇室の大喪だけではなく、個人の喪中のための喪中はがきとして大正時代に徐々に広まり、昭和初期に徐々に一部階層の風習となっていきました。戦後になり、お年玉つき年賀はがきの爆発的なヒットにより年賀状の風習が一般家庭に一挙に広まりました。これを機に昭和三十年代に喪中はがきも一般家庭に広く普及し、現在に至っています。

 

喪中ハガキの習慣は中国にありません。

お葬式が中国で盛大に開かれる習慣はありますが、手紙で遠方の親戚、友人に知らせるという決まりはありません。

 

考えてみれば、日本の「喪中ハガキ」を送る事はお付き合い上、分かりやすく、丁寧なやり方ですね。

 

シーのまとめ

 

日本の年賀状文化、素晴らしいと思います。

 

忙しい日常に紛れて、遠方にいる友人、親戚と中々連絡取れません。一年に一度、年賀状を通して、お互いの近況を報告しあう事は必要ではないかと年が重なる今、大事な事だと思うようになりました。

 

SNSで簡単に挨拶できる今日、年賀状を作る、書くというのが、手間がかかる作業かもしれませんが、一年に一度の紙の温もりと共に、日本特々の年賀状文化、受け継いでほしいと思います。

 

中国も昔からいっぱいしきたりがありました。日本に伝わってきたものの、中国でなくなった習慣がたくさんあります。ひな祭りも中国由来と言われていますが、今となって日本にしっかり定着し、中国で全く知られていません。もったいない事です。

 

伝統はなくなってから初めてもったいないと気づく事が多いです。

 

「和食」と同じように、「年賀状文化」も無形文化遺産に登録できる日が来るかもしれません。