不思議な日本語「汗をかく」
こんにちは、日本在住30年のシーです。
今日は「汗をかく」について話してみたいと思います。
日本人は日本語を慣れてるので、当たり前のように話していますが、実に不思議な言葉だと思います。
結露の事を「汗をかく」と言う
日本で、「汗がかく」はよくいいます。
もちろん、人間は「汗がかく」と言いますが、物にも「汗がかく」といいます。
冷えたペットボトルが外に長く置くと、「汗をかいてるね」といいます。
初めてボトルが「汗がかいてるね」を聞いた時に、めちゃくちゃ面白くて、笑いが止まらなかった記憶があります。
考えてみてください。
人間は汗をかけますが、ボトルは汗をかく事が出来ませんよね。
【かく】というのは他動詞なので、主語が必要です。
人間は汗を作るメカニズムがあるので、「汗をかく」は自然ですが、ペットボトルは汗を作れないし、かくこともできるはずがないですよね。
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「ペットボトルが汗をかく」の中国訳はない
中国では、人間に使う以外に「汗をかく」は使いません。
「ペットボトルが汗をかく」場合は、どう中国語に訳していいのが、分かりません。
よく考えると、中国では冷たい物をあんまり飲まないです。
冷たいものを飲まないことは、冷えたボトルで長時間置く事がないので、「汗をかく」現象を見る事はほとんどありません。したがって、そういう現象を表す言葉はありません。
「ペットボトルが汗をかく」事を中国語で訳するなら、「ペットボトルが結露してる」しかないのですが、言葉の感覚がおかしく、不自然です。上手に訳すのに難しいです。
うまく訳せないというのは、根本的に中国では、冷たいものを食べない、飲まないという食生活からきた問題だと思います。
今日のまとめ
「ペットボトルが汗をかいてる」はユーモアがあり、親しみ感もあり、不思議な言葉です。
同じような中国語はありません。
言葉がないというのは言葉だけの問題ではなく、生活習慣と深い関係があるものですね。
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